KTTその三

もう一軒のTさんは、酒屋さん!と言っても、村に開かれた店は、何でも屋の雰囲気が満ち満ちていた。今のマーケットは、籠車を押して買い物をするスタイルだが、当時のT商店の奥は畳敷きで、小さな宴会が出来るスペースが設けられていた。当時の私は小学生!鉄砲玉みたいに飲み潰れて、家に戻らない父を迎えに行くのは、毎度の事乍ら私の役目だった。処が子供の私は、大好きだったスイーツでコロッと騙され、ムジナ処か、ミイラ取りが、ミイラになる有様である!それにしても、我家の埋め立ては不許可だったのに、T家の田畑は殆どが埋められて、今やトラックや重機の駐車場になっているのは、どんなマジックか、裏技があったのか、魔訶不思議である。