夏その三

高校教師の叔父が、葬儀費用すらをも貸せない等とは、常識では考えられず、明らかに両者には、大きな亀裂が出来ていた。母は仕方なく、自分の姉に金策を願い、何とか葬儀を挙行することが出来た。然し母の気持は収まらず、早速反撃に出た。叔父の家は我家の裏に在ったので、通行禁止にしたのである。叔父は困り果て、止む無く人一人が渡れる橋を架けて、出入り可能としたのだった。現在は電柱を渡して、私個人の私道として、利用している。