働き方その四

今も記憶に新しいのは、所長主催の幹部会議である。定期的に開催されていて、メンバーは課長以上だったと記憶している。当時私も課長だったので、出席していたが、残念乍ら、発言の機会が少なく、目ぼしい成果をアッピール出来なかった。その最大の要因は、何と言っても「族」志向である。族とは「半導体産業に携わる人」を指し「鉄の結束を有する」と囁かれていた。その源流は、半導体事業が長年赤字続きで、冷や飯を食わせられていたのに、一転ブームとなったので、過去の怨念を一気に晴らすべく、巨大設備投資に突き進んだのであった。