冬その十八

今現在の私にとって冬の楽しみは「失われた世界」だと言って良い。何となれば、今や稲藁や薪で煮炊きする人は皆無同然となり、土間の炊事場がある家屋も、極めて少数となったからである。お陰で楽になったのが、家庭の主婦!炊飯器のタイマーを設置して外出しても、帰宅後にはふっくらとしたご飯が、即座に食べられるからである。他方私がそれに代わる楽しみを探してみたら、結局「焼き芋」に落ち着いた。焼き芋は極めて原始的な方法を採る。先ずは枯木・枯竹等を掻き集め、焚火をして炭火を作る!暫くして出来た灰の中に、アルミホイルで包んだ芋を投げ込めば良い。上手く焼けた芋の美味しさは、高級菓子に劣らない。