性格その十

プラスチックが一般化したのは、昭和の時代で、高々半世紀程前である。それ以前は、所謂「エコ社会」の時代で、田圃の漏水防止には、畔塗りをして対応していた。勿論重労働なので、所謂黒マルチと称する、ビニールを田圃の周囲に敷き詰める行為が、あっと言う間に全国的に普及したのだった。然しこれは一過性の効果しかなく、破損したマルチを田圃の脇で焼却すると、真黒な煙が立ち上り、消防車が山火事と見間違うほどである。