葬儀その二

亡くなった老婆は、若くして戦場に散った夫を亡くし、女手一つで農業をしながら、必死になって子育てをされた。こんな人々は全国津々浦々には多数居られるだろうが、未亡人が生きている限りは、政府から手厚い遺族年金を、支給される仕組みに成っている。そして一般人の年金給付水準が削減され様とも、戦没者遺族年金だけは、例えどんな事があろうとも、びた一文たりとも削減されない。これこそが、掛け替えの無い命の対価だと、云えるのだろう。